C#でオブジェクト初期化子という構文があります。
オブジェクトの作成時にアクセス可能なプロパティやフィールドに値を割り当てるもので、
例えば次のように書きます。
var person = new Person() { Name = "Taro", Id = 1, };
これは以下と同等です。
var person = new Person(); person.Name = "Taro"; person.Id = 1;
メリットは初期化の内容が1箇所に集まることで、
初期化中に間違って別の処理が混入することが無いことです。
なので積極的に利用すべきですね。
初期化できるのはアクセス可能なメンバーに限定されるので、
例えば以下のケースはコンパイルエラーとなります。
var parent = new Parent() { Person = new Person(), //Person プロパティはsetできないのでコンパイルエラー };
class Parent { public Person Person { get; } = new Person(); } class Person { public string Name { get; set; } //プロパティ public int Id; //フィールド public List<int> RelatedId { get; } //コンストラクタ public Person() { RelatedId = new List<int>() { 1 }; //要素"1"で初期化 } }
Parentオブジェクト初期化子内で、
Personプロパティのプロパティを設定したい場合は以下のように書きます。
var parent = new Parent() { Person = { Name = "Taro", Id = 1 } };
ではList<int>に値を指定した場合はどうなるでしょうか?
var parent = new Parent() { Person = { Name = "Taro", Id = 1, RelatedId = {10, 20}} };
RelatedIdはコンストラクタで初期化された値に値が追加され、
この場合、要素が{1, 10, 20}の要素数3のコレクションとなるようです。
あまり使いどころは無いかもしれませんが、覚えておくとどこかで役に立つかもしれません。